悪行(読み)あくぎょう

精選版 日本国語大辞典 「悪行」の意味・読み・例文・類語

あく‐ぎょう ‥ギャウ【悪行】

〘名〙 悪い行為。みだらなふるまい。不品行。
正倉院文書‐宝亀五年(774)一二月五日・高向清成等解「多犯乱行。因茲従廃省大諾。自今以後、非悪行、恪仕奉公事
平家(13C前)三「但悪行あらば、子孫まではかなふまじきぞ」 〔南本涅槃経‐三二〕
[語誌]類義の仏語「悪業(あくごう)」と混同されることがあるが、当初挙例の「正倉院文書」にみられるように、「乱行」「濫行」などと同じく「不善の行ない」を指しており、領所侵害などの他人の行為を非難する、訴訟用語としての意味合いが強かった。

あっ‐こう アクカウ【悪行】

※開化問答(1874‐75)〈小川為治〉二「議論は恰も人を挑撥して悪行(アクカウ)に引入るるが如く」

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デジタル大辞泉 「悪行」の意味・読み・例文・類語

あく‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【悪行】

人の道に外れた悪い行い。あっこう。「悪行の限りを尽くす」
[類語]悪事凶行旧悪とが過ち罪悪罪科罪過犯罪罪障罪業悪徳背徳不徳不仁不義不倫破倫あく違犯悪い悪辣奸悪邪悪奸佞陰険性悪悪性俗悪凶悪極悪罪悪悪徳背徳悪逆巨悪諸悪暴悪卑劣陋劣ろうれつ狡猾こうかつよこしまさがない腹黒い腹汚い悪賢いずる賢い小賢しいずるいこすいこすっからいあくどいさかしいさかしら老獪

あっ‐こう〔アクカウ〕【悪行】

あくぎょう(悪行)

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普及版 字通 「悪行」の読み・字形・画数・意味

【悪行】あくこう

悪事。

字通「悪」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の悪行の言及

【悪】より

… また仏教では,善悪という道徳的区別は本来相対的なものにすぎないと考える。善行と悪行は,因果(カルマ)の法則によって現世における果報(よい結果とわるい結果)を生み出すけれども,人間の本性はそういう相対的区別を超えている。究極の本性である仏性は,善人にも悪人にもそなわっているが,因果の法則にとらわれた人間はそれを知ることができない。…

※「悪行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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