微分積分学(読み)びぶんせきぶんがく

百科事典マイペディア 「微分積分学」の意味・わかりやすい解説

微分積分学【びぶんせきぶんがく】

微積分学とも。積分の考え方はすでにギリシアエウドクソスアルキメデスの取尽しの方法にみられるが,これを逆演算である微分と合わせ体系化したのは17世紀末のニュートンライプニッツであった。両者の間に優先争いがあるが,発見はニュートンが少し早かったらしい。しかし記号体系はライプニッツのほうが整っており,現用の記号は彼に由来。以後天文学,物理学等の具体的な問題に応用され発展したが,基礎概念は不明確のままで,1820年初めてコーシーが収束極限,連続等の概念をはっきりさせ微分積分学の論理的基礎づけを行った。
→関連項目実変数関数論微分方程式

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「微分積分学」の意味・わかりやすい解説

微分積分学
びぶんせきぶんがく
differential and integral calculus

1つの関数 f(x) が与えられた場合に,その導関数 f'(x) を求める計算法を微分法という。この微分法とそれに関連した理論と応用を研究する数学分科微分学という。また,1つの関数 f(x) が与えられた場合に,その不定積分定積分を求める計算法を積分法という。この積分法とそれに関連した理論と応用を研究する数学の分科を積分学という。微分学と積分学を合せて微分積分学という。この微分積分学は,17世紀に I.ニュートンと G.ライプニッツによって発見されたが,18世紀,19世紀を通じて非常な発達を示し,現在の科学技術の基礎となっている。

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