復習(読み)ふくしゅう

精選版 日本国語大辞典 「復習」の意味・読み・例文・類語

ふく‐しゅう ‥シフ【復習】

〘名〙 繰り返しならうこと。一度学んだことを繰り返して勉強すること。おさらい。
※東海一漚別集(1375頃)真源大照禅師行状「明年読法華経、不復習便能背誦」
※幼学読本(1887)〈西邨貞〉四「夏の休業は永きが故に、復習せざれば学びたることを忘れ易し」

さら・う さらふ【復習】

(「さらう(浚)」と同語源)
[1] 〘他ワ五(ハ四)〙 教えられたものごとを、繰り返して練習する。復習する。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「今から湯の中でさらって、それから弾合せだア」
[2] 〘他ハ下二〙 ⇒さらえる(復習)

さら・ゆ【復習】

〘他ヤ下二〙 (ハ行下二段活用の「さらふ(復習)」から転じて、室町時代ごろから用いられた語。多くの場合、終止形は「さらゆる」の形をとる) =さらえる(復習)
※俳諧・類船集(1676)也「鹿猿鳴音を聞ては弓をはり、鉄炮をさらゆる猟人のわざとかや

さらえ さらへ【復習】

〘名〙 (動詞「さらえる(復習)」の連用形名詞化) =さらい(復習)和英語林集成初版)(1867)〕
※苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉一「小声でうたひながらしきりに踊りのさらへをしてゐる彼の姿が」

さら・える さらへる【復習】

〘他ハ下一〙 さら・ふ 〘他ハ下二〙 (室町時代頃からヤ行にも活用した。→さらゆ(復習)) 教えられた物事を復習する。さらう。
浮世草子世間胸算用(1692)二「江戸状どもをさらへ失念したる事どもを見出し」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「復習」の意味・読み・例文・類語

ふく‐しゅう〔‐シフ〕【復習】

[名](スル)習ったことを繰り返し学習すること。「毎日復習する」⇔予習
[類語]勉強学習学業勉学学問研鑽けんさん勤学研修研学修学修業しゅぎょう・しゅうぎょう修練習練稽古けいこ学ぶ

さらい〔さらひ〕【復習】

(多く「おさらい」の形で用いる)
教えられたことを繰り返し練習すること。復習。さらえ。「書き取りのお復習
芸事師匠弟子を集めて、日ごろ教えたことを演じさせること。また、その会。温習おんしゅう。→おさらい

さらえ〔さらへ〕【復習】

さらい(復習)」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「復習」の読み・字形・画数・意味

【復習】ふくしゆう

稽古する。

字通「復」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の復習の言及

【宿題】より

…俳諧,連歌などの用例が,学校教育に転用されたのであろう。当初,宿題という用語は一般的でなく,復習,予習の指示として始まった。1900年前後に,各地の師範学校付属小学校で〈復習心得〉〈復習要項〉が生徒に配布され,10年代には各教科ごとの夏休み宿題帳が作られるようになった。…

※「復習」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android