従属(読み)じゅうぞく

精選版 日本国語大辞典 「従属」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐ぞく【従属】

〘名〙
① 強いものにつき従うこと。また、それに頼ったり、その言いなりになったりすること。
南蛮寺興廃記(1638頃)「この国の従属の亜嫣港、呂宋など日本の南方に当れり」 〔韓非子‐五蠧〕
② 主要な、中心となる事柄に対して、それに支配・左右される関係にあること。
※哲学階梯(1887)〈今井恒郎訳〉二「二個の概念は従属するか、或は等属するか」
文法で、文の構成部分として他の部分に対し、独立または対立の関係でない主述、修飾、条件的接続などの関係をもつこと。

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デジタル大辞泉 「従属」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐ぞく【従属】

[名](スル)
権力威力のあるものに依存して、それにつき従うこと。「大国従属する」
主要な事柄に対して、それに付随または支配される関係にあること。「規約改正に従属する諸手続き」
[類語]事大所属直属配属専属帰属隷属隷従無所属属する配置役を振る付属付随付帯付き従う

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改訂新版 世界大百科事典 「従属」の意味・わかりやすい解説

従属 (じゅうぞく)
dependent

確率論用語。いくつかの事象があって,それらが互いに影響しあって起こる場合を指す。例えば,n本のくじの中で当りくじがm本であるとき,最初に引く人が当たるのと,次に引く人が当たるのとは従属している。すなわち最初の人が当たる確率で,この事象が起こったとしたとき,次の人が当たる確率(条件付き確率)はであるが,最初の人が当たらなかった場合は次の人の当たる確率はとなって同じではない。これに反し,最初に引いた人が,当たっても当たらなくても,引いたくじを元に戻せば,次の人の結果は前とは無関係になってしまう。このとき,それぞれが当りくじを引くという二つの事象は独立になる。
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普及版 字通 「従属」の読み・字形・画数・意味

【従属】じゆうぞく

つき従う。〔史記、絳侯周勃世家〕壁門の士、從屬の車騎に謂ひて曰く、將軍(周亜夫す。軍中、驅馳(くち)するを得ずと。是(ここ)に於て天子乃ち轡(ひ)を按じ、徐行して營に至る。

字通「従」の項目を見る

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「従属」の解説

従属

依存」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の従属の言及

【独立】より

…偶然現象を数学的に記述する場合,根元事象の集りである事象Aとその確率P(A)を考える。二つの事象A,Bは,両者がともに起こる確率P(AB)がそれぞれの確率の積P(A)・P(B)に等しいとき,互いに独立であるといい,そうでないときは互いに従属であるという。いくつかの事象A1,A2,……,Anを考えるときは,その中の任意の部分Ap,Aq,……,Arに対してP(ApAq∩……∩Ar)=P(Ap)P(Aq)……P(Ar)が成り立つときA1,A2,……,Anは独立であるという。…

※「従属」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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