待遇(読み)たいぐう

精選版 日本国語大辞典 「待遇」の意味・読み・例文・類語

たい‐ぐう【待遇】

〘名〙
① (━する) 他人や客をもてなすこと。あしらい。接待。また、人をある立場から評価して、それに相応した取り扱いをすること。処遇
史記抄(1477)四「敗軍の将であるほどに官秩をも貶せうずれども、ゆるすのみならず、猶もとよりもよく待遇するは」
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「此様(こん)な出て行けがしの待遇を受けながら」 〔史記‐大宛伝〕
職場での地位給料などに関する取り扱い方。また、ある地位に準じた扱いの格式
※親補職に在る者及会計検査院長の待遇制(明治二九年)(1896)「親任官の待遇」

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デジタル大辞泉 「待遇」の意味・読み・例文・類語

たい‐ぐう【待遇】

[名](スル)
人をもてなすこと。あしらい。「待遇の良いホテル」「大切な客として待遇する」
給与・勤務時間など、雇用者の勤労者に対する取り扱い。処遇。「待遇改善する」「高給待遇する」
ある地位に準じた取り扱いを受けること。役職などを表す語に付けて用いる。「課長待遇
[用法]待遇・処遇――「相当の待遇(処遇)を考えている」のように、その人の取り扱い方の意では相通じて用いられる。◇「待遇」は、その時のもてなし方や、働く者の地位・給与の条件などについて用いる。「待遇の良い旅館」「待遇の改善を掲げて会社と交渉する」など。また、「部長待遇」のように、ある地位に準じた扱いの意は「処遇」にはない。◇「処遇」は、組織の中での地位・職務などについての扱いをいう。「名誉会長として処遇する」
[類語]処遇知遇礼遇優遇厚遇優待歓待扱う

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普及版 字通 「待遇」の読み・字形・画数・意味

【待遇】たいぐう

もてなす。〔水紀聞、九〕世衡~羌屬を撫し、親しく其の帳に入り、人の心を得たり。~寇(かう)至れば、(しばしば)之れを破る。部、待すること家人の如し。

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