当年(読み)とうねん

精選版 日本国語大辞典 「当年」の意味・読み・例文・類語

とう‐ねん タウ‥【当年】

〘名〙
① ことし。今年。本年。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※まんだん読本(1932)ある忘年会〈山野一郎〉「映写技師の芳さんと呼ばれたる当年(トウネン)五十三歳の好々爺」
② その年。そのころ。そのかみ。当時。
※文華秀麗集(818)上・蒙譴外居聊以述懐、敬簡金吾将軍〈仲雄王〉「当年忝奉端闈礼、詰旦淹除伏奏時」
渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉一七「池田瑞仙の一族は当年(タウネン)名医である」 〔左思‐魏都賦〕
シギ科の鳥。全長約一五センチメートル。日本産シギ類のうち最も小さい種類の一つ。夏羽背面は栗色の地に黒斑があり、くびから上面は赤褐色で下面は白色冬羽では背面が灰褐色となり黒斑がまじる。あしくちばし黒色。ヨーロッパ・シベリアの北部で繁殖し、日本には春と秋の二回、渡りの途中立ち寄る。当年子(とうねご)

あたり‐どし【当年】

〘名〙
① ある作物がたくさんとれる年。豊年
歌舞伎絵本合法衢(1810)二幕「『今年は天気がよいので、また豊年でござらうわいの』『それそれ。今年も変らず当(アタ)り年(ドシ)でござらう』」
② 幸運に恵まれ、物事がうまくゆく年。

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デジタル大辞泉 「当年」の意味・読み・例文・類語

とう‐ねん〔タウ‐〕【当年】

この年。今年。本年。「当年とって二〇歳」
その年。その当時。
シギ科の鳥。全長約15センチと小形。夏羽は頭・くびと背中が赤褐色、腹は白色。冬羽は背面が灰褐色。シベリアで繁殖、日本には春・秋に渡来し、干潟でみられる。
[類語](1今年ことし本年今年こんねん/(2過去以前かつ在りし日往年往時往日旧時昔日せきじつ昔時せきじ昔年せきねん往昔おうせき往古古昔こせきいにしえ古くそのかみ当時前前かねてかねがね何時か既往これまで従来従前し方先年一時一頃その節先に古来あらかじめ前以て年来旧来在来その昔太古千古大昔

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普及版 字通 「当年」の読み・字形・画数・意味

【当年】とう(たう)ねん

当時。その昔。清・袁枚赤壁〕詩 一面の東風、百の軍 當年此の處、三を定む

字通「当」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「当年」の解説

当年 (トウネン)

学名:Calidris ruficollis
動物。シギ科の渡り鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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