建(漢字)

普及版 字通 「建(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
9画

[字音] ケン・コン
[字訓] たてる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
聿(いつ)+廴(いん)。〔説文二下に「律を立つるなり」とする。すなわち聿を筆、廴を(廷)の省文として、律令を制定する意と解するが、とは設営のことをいう字である。聿は墨縄、廴は金文字形(ちやく)に作り、行路を定める意。の金文の字形は(いん)に従い、区画の内を示す形。に従う形ならば建都に従う形ならば宮廷の設営である。設営にはまず方位を定め、区画を施した。〔書、洛誥〕に、国都を建てるにあたって、まず相宅・卜宅を行うことがみえ、〔逸周書、作解〕〔周礼、考工記、匠人〕に、都邑を設営するときの法がしるされている。朝律を建て、教法を建てるというのは、その拡大用法である。

[訓義]
1. たてる、測量し、区画し、設営する。
2. 樹立する、直立する、基準とする。
3. 国作りする、封建
4. 規定する、規定を宣布する。朝律を定め、教法を建てる。
5. 建議する、建白。
6. ・鍵と通じ、かぎ、かんのき、くさび

[古辞書の訓]
名義抄 タツ・オヨブ・サル・イタル・ヨロコブ・コホス・クツガヘル 〔字鏡集〕 イキ・ユク・サスカフ・イタル・タツ・ウウ・オヨブ・コボス・ヨロコブ・ワカチシク・タチマチ

[声系]
〔説文〕に声として(健)・鍵の四字を収め、なお他に・腱などがある。おおむね建立・強健の意をもつ字である。

[熟語]
建寅建烟・建・建基・建旗建麾・建義・建議・建業・建極建勲・建軍・建元建言・建功建侯建国建策・建首・建樹・建常建旌・建設・建節建置・建築・建茶・建・建定・建都・建徳・建白建碑建旄・建法・建本・建・建窯・建立・建暦
[下接語]
開建・匡建・再建・石建・創建・肇建・封建

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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