常え・長え・永久え(読み)とこしえ

精選版 日本国語大辞典 「常え・長え・永久え」の意味・読み・例文・類語

とこし‐え ‥へ【常え・長え・永久え】

〘形動〙 ながく変わらないさま。永久不変であるさま。いつまでも同じ状態で続くさま。えいきゅう。とこしなえ。とこしない。
書紀(720)允恭一一年三月・歌謡「等虚辞陪(トコシヘ)に 君も逢へやも いさな取り 海の浜藻の 寄る時々を」
[補注]「とこ」は永久不変の意の「常」で、「とこしくに」の例が見られるところから形容詞語幹と見るべきか。「へ」は、「いにしへ」などの「へ」と共通のものとも考えられるが、上代特殊仮名遣に照らして「いにしへ」の「へ」は甲類、「とこしへ」の「へ」は乙類で食い違いを呈し、問題がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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