対面(読み)タイメン

デジタル大辞泉 「対面」の意味・読み・例文・類語

たい‐めん【対面】

[名](スル)
顔を合わせて会うこと。「旧友と二十年ぶりに対面する」
互いに向き合うこと。
面会[用法]
[類語](1面会面接会見インタビュー顔合わせ見合い会うお目にかかるまみえる拝顔拝眉拝謁会する落ち合う目通りする引見する接見する謁見する面談する会談する見参する謦咳けいがいに接する/(2対向向かい合わせ

たい‐め【対面】

たいめん」の撥音の無表記。
「なかずみの君おはしければ、―して」〈宇津保・俊蔭〉

トイメン【対面】

《〈中国語〉》マージャンで、卓の向かい正面のこと。また、そこにいる競技者。対家トイチャ

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精選版 日本国語大辞典 「対面」の意味・読み・例文・類語

たい‐めん【対面】

〘名〙
① (━する) 顔と顔をあわせること。面と向かい合うこと。会って話をすること。対顔。
万葉(8C後)五・八九六・左注「良宅対面献三日」
源氏(1001‐14頃)夕顔「猶久しうたいめむせぬ時は心ぼそくおぼゆるを」 〔顔氏家訓‐風操〕
② ある面に向かい合った面。
野火(1951)〈大岡昇平〉一〇「底に一方が開いた窪地があり、それを越した対面に、同じやうな倒木を持つ斜面が匍ひ上って、林に囲はれてゐた」
[語誌](1)平安仮名文学作品において、二字漢語としては珍しく女性の使用例がある。
(2)「対面す」は謙譲補助動詞が下接しないところから、「会ふ」の謙譲表現であると考えられる。特に「源氏物語」では「対面す」と「会ふ」との対照が顕著で、ほとんどの例はそのように解することができる。
(3)名詞では、対面にあずからない非貴人や作者が言及する際には「御」を冠するのが普通である。

トイ‐メン【対面】

〘名〙 (中国語から)
① マージャンで卓を隔てた向かい側の席。また、その席の人。〔現代語大辞典(1932)〕
② (①から) 真向かいの席、場所。また、その席の人。
※安吾巷談(1950)〈坂口安吾〉東京ジャングル探検「札が指と手の一部のやうに〈略〉ヒラヒラ、クルクル、自由自在、目にもとまらぬものである。特に対面(トイメン)には全然わからない」

たい‐め【対面】

〘名〙 (「たいめん(対面)」の撥音無表記) =たいめん(対面)
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「そこになかずみの君おはしければ、たいめして物がたりし給ふ」

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普及版 字通 「対面」の読み・字形・画数・意味

【対面】たいめん

顔を合わせる。唐・杜甫〔茅屋秋風の破る所と為るの歌〕詩 南村の群、我が老いて無力なるを欺き んで能く對面して、盜を爲す

字通「対」の項目を見る

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改訂新版 世界大百科事典 「対面」の意味・わかりやすい解説

対面 (たいめん)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「対面」の解説

対面
(通称)
たいめん

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
曾我ノ対面 など
初演
明和2.12(大坂・姉川座)

対面
〔浄瑠璃〕
たいめん

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
文化7.1(江戸中村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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