たい‐しょく【大食】
〘名〙 食べものを普通以上に多量に食べること。たくさん食うこと。また、その人。おおぐい。おおぐらい。
多食。
※
玉葉‐治承五年(1181)三月一〇日「
伝聞、前大将、有
二食癖之病
一云々、或云、不
レ然、天性大食之人云々」
※思出の記(1900‐01)〈
徳富蘆花〉九「
文学を
進歩せしむるの道は
文学者が大食して胃を悪くするにありと云ふ様な」
おお‐ぐい おほぐひ【大食】
〘名〙 (形動) たくさん物を食うこと。また、そのような人。たいしょく。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)五「大ぐいをする大食の人ぢゃほどに」
※それから(1909)〈
夏目漱石〉九「ああ大食
(オホグヒ)をして寐て許
(ばかり)ゐちゃ毒だ」
おお‐ぐらい おほぐらひ【大食】
〘名〙
食物をたくさん食べること。また、その人。おおぐい。
※玉塵抄(1563)
二三「能もなく徳もなうて、
俸祿をうけて大ぐらいしてこえひぢらいて」
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デジタル大辞泉
「大食」の意味・読み・例文・類語
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大食 (たいしょく)
Dà shí
唐・宋時代の中国人が,狭義にはアラブ,広義にはイスラム教徒を呼んだ名称で,大寔(だいしよく),多氏(たし),大石(たいせき)などとも記される。本来はペルシア語でアラビア人を示すタージークTāzīk/Tājīk,タージーTāzīの音訳であったが,アラブの征服以降のペルシア人イスラム教徒もこの名で呼ばれるようになり,またトルコ族がペルシア人を示す語としてこのタージークを用いたことから,イスラム教徒一般をも意味するようになった。後にほぼ同義の回回の語が一般的となり,この語は廃れた。
執筆者:堀 直
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大食
タージー
Tāzi(Tāzik)
唐〜宋代の中国人がアラビアおよびアラビア人に対して用いた呼称。大石・大寔・多氏とも書く
イスラーム帝国全体をも意味し,特にアッバース朝を黒衣大食,後 (こう) ウマイヤ朝を白衣大食と称した。イスラーム化したイラン人もタージーと呼ばれた。
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大食【たいしょく】
中国で,唐・宋代にアラブ国家やアラブ人,さらにはイスラム教徒一般をさした呼称。ペルシア人がアラブ人の総称として用いた呼称タージーTaziに由来する。
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普及版 字通
「大食」の読み・字形・画数・意味
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出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報