多謝(読み)たしゃ

精選版 日本国語大辞典 「多謝」の意味・読み・例文・類語

た‐しゃ【多謝】

〘名〙
① 厚く礼を述べること。ていねいに礼を言うこと。
※芝軒吟藁(1719)移居「殷勤多謝東家竹、分得清陰便到門」 〔漢書‐趙広漢伝〕
② ていねいに自分の罪をわびること。ふかくあやまること。
※奇病患者(1917)〈葛西善蔵〉「妄言多謝
③ (副詞的に用いて) へりくだって他人に願う気持を表わすのに用いる語。どうか。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四五「曰く多謝(タシャ)。請ふ、願はくは先づ尊夫人に見(まみ)へしめよ」 〔古詩‐為焦仲卿妻作詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「多謝」の意味・読み・例文・類語

た‐しゃ【多謝】

[名](スル)
厚く礼を述べること。「多年の御厚誼に多謝する」
深くおわびすること。書簡文などで多く用いる。「妄言もうげん多謝
[類語](1感謝拝謝深謝万謝謝意謝恩感佩2謝る謝するわびわび言平謝り陳謝謝罪わびる恐縮有り難いかたじけないうれしいもったいないおそれ多い幸甚恐懼恐れ入る痛み入る心苦しい身に余る過分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「多謝」の読み・字形・画数・意味

【多謝】たしや

厚く礼をのべる。南唐・李柳枝〕詞 多謝す、長條の相ひ(し)るに似たるを 強ひて穗(えんすい)を垂れて、人の頭を拂ふ

字通「多」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android