千宗守(初代)(読み)せん・そうしゅ

朝日日本歴史人物事典 「千宗守(初代)」の解説

千宗守(初代)

没年:延宝3.12.19(1676.2.2)
生年文禄2(1593)
江戸前期の茶人。官休庵武者小路千家の初代(利休よりかぞえて4世となる)。似休斎,一翁と号した。千宗旦次男で,吉岡家(吉文字屋)へ養子に出て甚右衛門を名のり塗師となったが,やがて千家に戻り,讃岐高松の松平家の茶頭となった。現在の京都武者小路の地に茶室官休庵をたて,いわゆる三千家の一家として利休,宗旦の道統を守り,平成期の11代不徹斎におよんでいる。ちなみに塗師の吉文字屋へは中村氏が入り,千家十職のひとつ,中村宗哲家となるが,初代宗哲に一翁の娘が嫁いだとされている。<参考文献>『茶道源流』全6巻

(熊倉功夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千宗守(初代)」の解説

千宗守(初代) せん-そうしゅ

1593-1676* 江戸時代前期の茶人。
文禄(ぶんろく)2年生まれ。千家3代千宗旦(そうたん)の次男。武者小路(むしゃのこうじ)千家の祖。塗師(ぬし)吉文字屋の養子となっていたが,のち家業を娘婿の中村宗哲にゆずり千家に復帰した。京都武者小路に官休庵(かんきゅうあん)をいとなみ,また讃岐(さぬき)高松藩松平家に茶頭(さどう)としてつかえた。延宝3年12月19日死去。83歳。号は一翁,似休斎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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