六日(読み)むいか

精選版 日本国語大辞典 「六日」の意味・読み・例文・類語

むい‐か【六日】

〘名〙 (「むゆか」の変化したもの)
① =むゆか(六日)①〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
読本・南総里見八犬伝(1814‐42)五「おなじ月の初の六日〈略〉明巍(みゃうぎ)神社(やしろ)に参詣す」
④ 特に、正月六日のこと。江戸時代には、この日の朝五つ時より、江戸ならびに遠国の寺僧・社人・山伏などの登城拝賀の日とした。《季・新年》
※俳諧・大悟物狂(1690)春「六日八日中に七日のなづな哉」
[語誌]平安・鎌倉時代の仮名書き例はすべてムユカ。中世末のキリシタンのローマ字文献にはムユカとムイカの両形が見え、このころ交替したと思われる。

むゆ‐か【六日】

〘名〙 (「むいか」の古形か)
① 日の数六つ。また、六日間。むいか。むよか。
源氏(1001‐14頃)松風「今日は、六日の御物忌あく日にて」
② 暦の月の初めから六番目の日。むいか。
※高野切古今(905‐914)雑体・一〇一四・詞書「ふみつきのむゆかの日たなばたのこころをよみける」
③ 特に、端午節供の次の日の五月六日のことを、月を明示せずにいう。六日の菖蒲。むいか。
④ ある事があった日から数えて六番目の日。六日目。
※今鏡(1170)一「御かどかくれさせ給てむゆかといふに、かしらおろして」
⑤ (散々(さんざん)を三三の意にかけていうところから) 死んだ人を忌んでいう語。〔俚言集覧(1797頃)〕

むよ‐か【六日】

〘名〙 (「むゆか(六日)」の変化した語) 東北方言で「むいか(六日)」のこと。

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デジタル大辞泉 「六日」の意味・読み・例文・類語

むい‐か【六日】

日の数の六つ。6日間。むゆか。
月の第6の日。むゆか。
正月6日。江戸時代には、朝五つ時より寺僧・社人・山伏などの登城参賀が行われた。 新年》「―はや睦月むつきは古りぬ雨と風/鳴雪

むゆ‐か【六日】

むいか」に同じ。
みかどかくれさせ給ひて―といふに」〈今鏡・一〉

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「六日」の意味・わかりやすい解説

六日
むいか

新潟県南東部,南魚沼市中部の旧町域。六日町盆地の中央部にある。 1900年町制。 1956年五十沢村,城内村大巻村の3村と合体。 2004年大和町と合体して南魚沼市となった。中心集落の六日町は魚野川上流沿いに位置し,三国街道と清水街道の分岐点,魚野川水運の終点として,また地名が示すように六斎市市場町として発展した。米どころとして知られ,酒造業なども行なわれる。坂戸城跡は国の史跡六日町温泉があり,国民保養温泉地に指定されているほか,五日町,八箇高原などのスキー場があり観光客も多い。越後三山の登山口の一つにもなっている。一部は越後三山只見国定公園魚沼連峰県立自然公園に属する。

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