丹誠・丹精(読み)たんせい

精選版 日本国語大辞典 「丹誠・丹精」の意味・読み・例文・類語

たん‐せい【丹誠・丹精】

〘名〙 (古くは「たんぜい」か)
① うそいつわりのない誠実な心。まごころ赤誠。丹心。
※性霊集‐三(835頃)奉謝恩賜百屯綿兼七言詩詩「日与月与丹誠尽、覆瓫今見堯日寛」
信長記(1622)一上「謹でふしおがませ給へば、丹誠(タンセイ)、神にや通じけん」 〔魏志‐陳思王植伝〕
② (形動) (━する) まごころをこめて物事をすること。心を尽くして丁寧にするさま。また、心をこめてしあげたり育てたりしたものごと。
読本椿説弓張月(1807‐11)残「紀平次が千辛万苦におもひ比れば数ならず。その丹誠(タンセイ)のかひありて」
※父の詫び状(1978)〈向田邦子〉わが拾遺集「私は父から家庭農園のひと畝(うね)を分けてもらい、落花生茄子を丹精していた」 〔隋書‐北狄伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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