一隻眼(読み)いっせきがん

精選版 日本国語大辞典 「一隻眼」の意味・読み・例文・類語

いっせき‐がん【一隻眼】

〘名〙
一つの目。隻眼。かため。
② 物を見抜く力のある一眼識。また、独得見識
※古活字本荘子抄(1620頃)一「林希逸は一隻眼を具した者といわんとぞ」 〔楊万里‐送彭元忠県丞北帰詩〕

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デジタル大辞泉 「一隻眼」の意味・読み・例文・類語

いっせき‐がん【一隻眼】

一つの目。隻眼。
ものを見抜く特別な眼識。独特の批評眼。「一隻眼を具する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の一隻眼の言及

【目∥眼】より

…二目の人は,専心聴受し,聞きしがごとくに行なう〉とあるのを引用する南方熊楠は,中国人がさらにこれを転用して中国人は2眼,ラテン人は1眼,他は盲目などという例を列挙している。禅宗でいう一隻眼(いつせきげん)ももとは不十分な見識を指したのに,時代を経るうちにひとかどの見識,さらに心眼へと格上げされ,そのある位置も頭頂部の〈頂門〉ということになってしまった。 偓佺(あくせん)という仙人の両眼は四角形をしていたというが(《列仙伝》),古代エジプト人の定義によれば,人の目は口の形をしていて,その中に太陽たる瞳を包む。…

※「一隻眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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