リブ(英語表記)rib

翻訳|rib

精選版 日本国語大辞典 「リブ」の意味・読み・例文・類語

リブ

〘名〙 (rib 肋骨の意)
① 平板部や肉薄部を補強するために平面直角に取りつける部材
ドームやかまぼこ形の屋根の柱から柱へアーチをなして渡り、屋根の荷重を柱へ伝える部材。
牛肉のうち、肩のあたりの肉をいう。リブロース
④ 一般に、肋骨に似た形状のものをいう。

リブ

〘名〙 (lib 解放の意のliberation略語) 「ウーマンリブ」の略。

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デジタル大辞泉 「リブ」の意味・読み・例文・類語

リブ(rib)

肋骨ろっこつの意》
牛の、肋骨あたりの肉。ステーキなどに用いる。リブロース。
平板部や肉薄部を補強するため、その面と直角に取り付ける部材・機械部品。
丸天井・かまぼこ屋根の曲面をつくり、両側の柱へ荷重を伝える材。

リブ(lib)

ウーマンリブ」の略。

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改訂新版 世界大百科事典 「リブ」の意味・わかりやすい解説

リブ
rib

肋骨のことであるが,建築用語としては次の意味で使われる。(1)平らな薄い部材を強化するため,部材面に直角にとりつける補強材。(2)異形鉄筋の表面に作られた軸方向の細長い突起部。(3)ボールトの表面に突出して作られた部材。ボールトのリブは一般にアーチのように曲線だが,直線のものもある。リブは古代ローマのボールトですでに使われた。ペルシアでも3世紀からリブを用いたが,これはイスラム建築に受けつがれて発達し,トレムセンの大モスクやマラケシュクッバ墓廟)(いずれも12世紀前半)などにみられる美しい幻想的なリブ・ドームを生んだ。西欧ではゴシック建築でさかんに用いられた。初期ゴシックのリブは交差ボールトの対角線方向だけに作られたが,しだいにそのほかの部分にもリブを作るようになった。とくにイギリスではリブを装飾的に発展させ,中世末期にはウェストミンスター・アベーのヘンリー7世礼拝堂(15世紀末)にみられる美しいリブ・ボールトを作り出した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リブ」の意味・わかりやすい解説

リブ
りぶ
Líf

北欧神話に現れる人間の祖。『エッダ』によると、世界の終末近くに恐ろしい冬が人間たちの所にやってくるとき、だれが生き延びられるかという主神オーディンの問いに対し、物知り巨人のバフスルーズニルは「リブとリフトラシールの2人がホッドミミルの森のなかに身を隠し、朝露を食べて生き延び、それから人間たちが生まれるだろう」と答えたという。リブはこれ以外には現れず不明な点が多いが、リブの語義は「生命」を表し、リフトラシールは「生命ではちきれそうなもの」を意味する。

[谷口幸男]

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パラグライダー用語辞典 「リブ」の解説

リブ

キャノピーはリームを繋ぎ合わせて作られており、そのリームを仕切る壁の部分をリブと呼ぶ。翼形を保ち荷重を支える役割をしている。リブはエアーを隣のリームにも供給する為、穴が開けられている。リーディングエッジからトレーリングエッジにかけて途中までしか設けられていないハーフリブと呼ばれるものや、リームとリームを斜めにつなぐダイヤコナルリブ・Vリブなどもある。

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世界大百科事典(旧版)内のリブの言及

【肋骨】より

…脊椎動物において,各椎骨の両側に1個または2個の関節で連結し,体壁中を平行に腹方へのびる骨性または軟骨性の長骨。体壁の支持に働くほか,四足動物では呼吸運動を助ける。 魚類では,胴の筋肉系は正中中隔により大きく左右に分かれるうえ,各側の筋肉系がほぼ中央部にある水平中隔により上下2段に分かれ,さらに上下のそれぞれが各椎骨に対応した肋間中隔によって,前後に並ぶ多数の筋節に分かれる(正中中隔の中には,椎骨から背方へ突出する神経棘(きよく)と,肛門より後では腹方へのびる血管棘(血道棘)というとげ状の主要な骨がある)。…

※「リブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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