ムラン(英語表記)Melun

改訂新版 世界大百科事典 「ムラン」の意味・わかりやすい解説

ムラン
Melun

フランス中北部,セーヌ・エ・マルヌ県県都人口3万6000(1990)。パリの南東46kmにあり,パリと同じくセーヌ川川中島起源をもつ。肥沃なブリー地方の中心都市として,古くから農産物集散地であった。航空機,電気機器などの製造業を中心に,工場進出近年相次いだ結果,セーヌ川に沿って市街地が拡大し,人口も急増している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムラン」の意味・わかりやすい解説

ムラン
Melun

フランス北部,セーヌエマルヌ県の県都。パリの南南東 45km,セーヌ川にのぞみ,フォンテンブローの森の北端に位置する。セーヌ川の小島に建設されたケルト人の要塞が起源で,市は川の両岸に発展し,カペー王朝初期にはその居城地となった。ブリ地方南部農業地帯の商業中心地で,機械,航空機,食品加工関係の工業も立地。第2次世界大戦では大きな被害を受けた。ロマネスク様式のノートルダム聖堂 (11世紀) ,サンタスベ聖堂 (15~16世紀) などがあり,北東約 6kmにあるボー・ル・ビコントの城 (17世紀) にはベルサイユ様式のみごとな庭園が付属している。パリの過密化に対応して,北西郊にニュータウンのムランセナールが建設された。人口3万 6489 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムラン」の意味・わかりやすい解説

ムラン
むらん
Melun

フランス中北部、セーヌ・エ・マルヌ県の県都。人口3万5695(1999)。セーヌ川の川中島に発達したガリア系のセノネス人の町メロドゥヌムMelodunumを起源とする。小麦の集散地であるが、第二次世界大戦後、航空機、電気機械、化学、食品などの工業が急速に発達した。ノートル・ダム教会(11~16世紀)、サン・アスペ教会(15~16世紀)がある。

[高橋 正]

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