翻訳|helmet
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
本来の意味は中世の騎士が用いた兜(かぶと)で,頭部を防護する武具を指すが,現在では工事,オートバイ等の運転,スポーツ等の際に頭部を防護するための安全帽をもいう。丈夫で軽い強化プラスチック製が多い。武具としてのヘルメット(兜)は鉄砲の出現により一時戦場から消えたが,第1次大戦中に鋼鉄製のヘルメット(鉄帽)が砲弾の破片や低速の弾丸に対して有効であることが認められ,フランス軍を先頭にイギリス軍,ドイツ軍などが競ってこれを採用,その後参戦したアメリカもイギリスから購入して装備した。アメリカ軍は1941年に樹脂製のライナーliner(中帽)とマンガン鋼製の鉄帽に分かれる独自のタイプのヘルメットを採用したが,他の各国は一体式の鉄帽を第2次大戦を通じて使用している。80年代になり合成繊維を使用した積層型や繊維強化型のヘルメットが実用化され,アメリカをはじめイスラエル,韓国等が逐次装備しているが,ロシア,ドイツ等は依然として鋼鉄製を使用している。アメリカ軍の新しいヘルメットは一体式で,重量は従来の鉄帽とほぼ同じ約1.5kgである。
執筆者:鈴木 英夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
帽子の一種。起源は4500年前にシュメール人兵士がかぶっていたという記録があるが、11世紀ごろの騎士のヘルメットは頭や顔全体を覆う金属製で、内装がないために打撃は直接頭骨に加えられた。それに対し、日本の兜(かぶと)は革製の内張りが緩衝の役目を果たしていた点で優れている。第一次世界大戦の塹壕(ざんごう)戦で、兵士の頭を弾丸から保護するために鉄兜が発達し、第二次大戦でも役だったことから、戦後、産業用に移行して、さらにオートバイ用、野球用へと普及した。構造はいずれもプラスチック製の殻体(かくたい)、着装体(ハンモック)、あご紐(ひも)よりなり、オートバイ用はさらに帽体内に発泡スチロール製の衝撃吸収ライナーを装入してある。たとえばオートバイ用の場合、頭部への打撃、つまり衝撃エネルギーは、帽体がへこんだり路面を滑ることによって何%か吸収され、さらにライナーの独立気泡が圧潰(あっかい)、復原することにより何%か吸収されて軽減される仕組みとなっている。最近では自転車用、通学用ヘルメットもJIS(ジス)として制定され、将来は大地震などの際の防災用ヘルメットとしても普及の段階にある。
[志賀四郎]
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