フェルセン(英語表記)Hans Axel von Fersen

デジタル大辞泉 「フェルセン」の意味・読み・例文・類語

フェルセン(Velsen)

オランダ西部、ノルトホラント州の都市アムステルダム北海をつなぐ北海運河出口に位置する。1920年代に国営製鉄所が建設され、臨海工業都市として発展した。フェルゼン。

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改訂新版 世界大百科事典 「フェルセン」の意味・わかりやすい解説

フェルセン
Hans Axel von Fersen
生没年:1755-1810

スウェーデン伯爵,陸軍元帥。フランス軍の将校としてアメリカ独立戦争に従軍,帰仏後国王の外交官としてフランス事情を本国に伝え,その間マリー・アントアネット王妃の愛人となり,1791年のフランス王家亡命を画策したが失敗した。帰国後99年にウプサラ大学学長に任命され,1810年,皇太子急死,毒殺されたとの噂が広まり,その嫌疑をかけられ,皇太子葬儀に参列した際,暴徒化した群集に殺された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェルセン」の意味・わかりやすい解説

フェルセン
Fersen, Hans Axel, Greve av

[生]1755.9.4. ストックホルム
[没]1810.6.20. ストックホルム
スウェーデンの軍人,外交官。伯爵。 F.フェルセンの子。フランス軍に勤務,アメリカ独立戦争の際,アメリカに派遣された。マリ・アントアネットと親しく,フランス王家と親交を結び,革命下にあって王家の逃亡を手配し (1791) ,のち反革命同盟軍の結成に従事。帰国後,王位継承者クリスティアン・アウグスツスの急死に責任があると疑われ,葬儀中を群衆に襲われて落命

フェルセン
Velsen

オランダ北西部,ノールトホラント州の都市。アムステルダムの北西約 18km,アムステルダムと北海を結ぶ北海運河河口付近に位置する。河口のアイモイデン,サントポールトなどは市域の一部を形成。運河の下をフェルセン・トンネルによって鉄道,道路が通じている。オランダの鉄鋼業の中心地で,冶金,化学,製紙などの工業も行われる。運河北岸のベフェルワイクと連接して大都市圏を形成。人口6万 1506,大都市圏 13万 628 (1992推計) 。

フェルセン
Fersen, Fredrik Axel, Greve av

[生]1719.4.15. ストックホルム
[没]1794.4.24. ストックホルム
スウェーデンの軍人,身分制議会議員。伯爵。ハット党 (→キャップ党・ハット党 ) の指導者。当時政権をとっていたキャップ党に反対しグスタフ3世と結ぶにいたったが,その絶対王政に失望,政治から身をひいた (1789) 。

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