バートイシュル(英語表記)Bad Ischl

デジタル大辞泉 「バートイシュル」の意味・読み・例文・類語

バート‐イシュル(Bad Ischl)

オーストリア中部、オーバーエスターライヒ州の町。ザルツカンマーグート地方最大の町で、古くから温泉保養地として知られる。皇帝フランツ=ヨーゼフ1世の別荘カイザービラや、作曲家レハール邸宅があり、毎夏レハール音楽祭が催される。

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改訂新版 世界大百科事典 「バートイシュル」の意味・わかりやすい解説

バート・イシュル
Bad Ischl

オーストリア中部,オーバーエスタライヒ州の保養地。人口1万4000(1991)。風光明媚なザルツカンマーグートの中心の一つ。古来岩塩産地。1601-03年のプロテスタント系の一揆が鎮圧され,見せしめに1466年以来の市場町から村に格下げされた。1820年代に食塩泉効用湯治場として脚光を浴び,1854年オーストリア皇帝の離宮が置かれ,第1次大戦期まで貴紳や有名音楽家避暑地となった。その後は観光地の性格をもそなえ,1940年市制が施行された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バートイシュル」の意味・わかりやすい解説

バートイシュル
Bad Ischl

イシュルともいう。オーストリア北西部,オーバーエスターライヒ州の町。ザルツブルク東南東約 45km,トラウン川とイシュル川の合流点に位置する。ザルツカンマーグートの保養・観光地帯の中心にあり,1822年以来温泉地として広く知られる。特に 54~1914年には皇帝フランツ・ヨーゼフの避暑地となり,またレハール,ブラームス,ブルックナーなど著名な音楽家もしばしばここに住んだ。靴,スキーなどの製造が行われる。人口1万 3929 (1991) 。

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