ザラ場(読み)ざらば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ザラ場」の意味・わかりやすい解説

ザラ場
ざらば

取引所で行われる競争売買の一つ。接続売買、接続商い、継続売買ともいう。証券取引所では、寄付きと大引けには、特殊な売買方法(かつての指定銘柄は撃柝(げきたく)売買、一般銘柄板寄せ)がとられるが、その間の立会時間中には、すべての銘柄について、相手をみつけ、売り方の最低値段と買い方の最高値段とが合致したとき、その値段で数量が一致する注文を付き合わせて、そのつど個々に商いを成立させるといった売買方法がとられる。これをザラ場(ザラ場の商い)といい、その出来値をもいう。複数の異なる約定値段が次々に生まれ、変動する市況に応じて多くの銘柄の取引が効率的に行われる。一定銘柄に多数の売買注文が集まって混乱した場合には、板寄せの方法がとられる。また、商品取引所においては、節(せつ)と節との間に継続して行われる取引をザラ場という。

[桶田 篤・前田拓生]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ザラ場」の解説

ザラ場

証券市場における寄り付きと引けの間の取引時間、および株式市場の売買立会時間における取引方法全般のこと。一般に売買立会時間の取引は、売り注文と買い注文の条件が合えば次々に約定していくオークション形式。そこから「ザラにある普通の場」が語源となり、略して「ザラ場」になったと言われる。

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