クリスチャン・サイエンス・モニター(読み)くりすちゃんさいえんすもにたー(英語表記)The Christian Science Monitor

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

クリスチャン・サイエンス・モニター
くりすちゃんさいえんすもにたー
The Christian Science Monitor

アメリカの代表的な新聞。1908年クリスチャン・サイエンスの創始者エディMary Baker Eddy(1821―1910)が創刊センセーショナリズムに傾きがちな当時のジャーナリズム新風を吹き込んだ。毎日の紙面に宗教欄を載せ、薬・酒・たばこ広告を扱わない以外には宗教色はなく、冷静な分析による報道は高く評価されてきた。しかし、長年の赤字経営が極度に悪化したため紙による新聞発行をやめ、2009年4月からオンラインによる報道に特化した(最終版2009年3月27日号の部数6万7703部)。なお、週刊紙『クリスチャン・サイエンス・モニター』は継続発行している。ロシア、中国、フランス、イギリス南アフリカなど11か国に特派員を置き、特色ある国際報道を行っている。2002年までにピュリッツァー賞を7回受賞。アーウィン・キャナム、ジョン・ヒューズら優れた編集者を輩出した。本社ボストン

[小松原久夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

クリスチャン・サイエンス・モニター
The Christian Science Monitor

アメリカ合衆国のオンライン新聞。マサチューセッツ州ボストンに本社を置く。通称『ザ・モニター』。1908年にメアリー・エディが創刊し,当初はエディの創始した宗教団体クリスチャン・サイエンスの機関紙であった。初期には宗教色が強かったが,高級な一般紙を目指して当時のイエロー・ジャーナリズムと闘い,国際ニュース,論説を重視した。のちに宗教団体から独立し,政治的には中立の立場をとった。文章のよさと内容正確さでも定評があり,世界的な高級紙として各国に読者をもち,地方紙の多いアメリカでは異色の全国紙として重視された。購買部数の低下をうけ,2009年,アメリカの新聞としては初めて紙媒体を日刊から週刊とし,オンライン版に舵を切った。1996年に国際報道の分野で 6度目の,2002年に時事漫画の分野で 7度目のピュリッツァー賞を受賞。

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百科事典マイペディア の解説

クリスチャン・サイエンス・モニター

米国の新聞。内容の正確さと国際ニュース重視が特色で,高級日刊紙として国際的な評価を得ている。1908年クリスチャン・サイエンスの創始者エディ夫人が創刊。発行部数9万5000(1995年)。

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