カチン語(読み)カチンご

精選版 日本国語大辞典 「カチン語」の意味・読み・例文・類語

カチン‐ご【カチン語】

〘名〙 (カチンはKachin) シナ‐チベット語族チベット‐ビルマ語派に属する言語の一つ。ミャンマー(旧ビルマ)のカチン州中国雲南省インドアッサム州に分布するカチン族の言語。チベット‐ビルマ語比較研究上、いくつかの下位言語群の特徴を共有する特定言語の中でも特に重要な位置を占める。チンポー語とも。

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百科事典マイペディア 「カチン語」の意味・わかりやすい解説

カチン語【カチンご】

ミャンマー(ビルマ)北部カチン族の言語。チベット・ビルマ語派(シナ・チベット語族)に属し,声調言語である。19世紀末に書写のためローマ字による表記法が作成された。
→関連項目チベット・ビルマ語派ビルマ語

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世界大百科事典(旧版)内のカチン語の言及

【シナ・チベット語族】より

…たとえば〈私の馬〉は,〈馬←私〉となるが,チベット・ビルマ語派の言語では〈私(の)馬〉のように,(格助詞を伴って)限定詞は前置される。(4)チベット語とカチン語のほかは,一般に日本語の〈一枚の紙〉の〈枚〉にあたる類別詞が多く使われる。中国語では〈一張紙〉〈這張紙〉(この紙)のように数詞や指示詞と名詞の間に類別詞(この場合〈張〉)を置くが,カム・タイ語群では,〈紙・枚・一〉〈枚・紙・この〉の配置をとり,チベット・ビルマ系言語では,〈紙・一・枚〉〈紙・この・枚〉の順をとることが多い。…

【チベット・ビルマ語派】より

… (g)シファン(西番)語系 四川省涼山イ族自治州のアルス(爾蘇)語,ドス(多続)語,ナムイ(納木依)語など。 (h)カチン(景頗)語系 ミャンマーのカチン州と雲南省に分布。 (i)ヌン語系 カチン州のヌン語と雲南省東北部のトールン(独竜)語に大別できる。…

※「カチン語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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