エドワード湖(読み)エドワードコ(英語表記)Lake Edward

デジタル大辞泉 「エドワード湖」の意味・読み・例文・類語

エドワード‐こ【エドワード湖】

Lake Edward》アフリカ中央部、ウガンダコンゴ民主共和国国境に位置する湖。大地溝帯に沿って北東・南西方向に伸びる。長さ約80キロメートル、幅約50キロメートル。ルインディ川とルトシュル川が流入し、セムリキ川がアルバート湖に流出する。また、ジョージ湖運河で結ばれる。湖畔の主な町はウガンダ領のカトゥエ。コンゴビルンガ国立公園、ウガンダのクイーンエリザベス国立公園に属する。名称は英国王エドワード7世にちなむ。

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改訂新版 世界大百科事典 「エドワード湖」の意味・わかりやすい解説

エドワード[湖]
Lake Edward

アフリカ中東部,コンゴ民主共和国とウガンダの国境にまたがる湖。アフリカ大地溝帯内にあり,湖面標高912m,面積2150km2,最大深度111mを示す。北岸からセムリキ川が流出して北北東アルバート湖へ注ぎ,さらに白ナイル川となる。北東のジョージ湖とはカジンガ水路で結ばれる。水質は強アルカリ性であり(カワスズメの仲間のテラピア類などが豊富),付近はツェツェバエハマダラカが密に分布するため,生活には不向きである。ただし,風景美と野獣類の多彩さで,両国側とも国立公園区に含められている。観光や湖面交通の基地は北岸にあるウガンダのカトウェである。1875年H.スタンリーにより発見され,ビクトリア女王の夫の名を与えられた。彼はアルバート湖と連結していると考えたが,89年その独立性を確認した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エドワード湖」の意味・わかりやすい解説

エドワード湖
えどわーどこ
Lake Edward

アフリカ中東部にある湖。ウガンダとコンゴ民主共和国(旧ザイール)の国境にまたがり、アフリカ大地溝帯の西リフト・バレーの北部地溝底に位置する。長さ80キロメートル、幅48キロメートル、面積2150平方キロメートル。湖水面高度は915メートル、水深111メートル。湖の北西南東は急斜面の湖岸により限られているが、南から流入するルインディ川やルトシュル川は沖積低地を形成し、北はセムリキ川がアルバート湖へと流出し、北東は長さ40キロメートルにわたるカジンガ運河によってジョージ湖と結ばれている。この運河の入口に湖岸の港町ウガンダのカトゥエがある。鳥獣類とともに魚類も豊富である。1876年ヘンリー・スタンリーが到達し、アルバート・エドワード・ニャンザ湖と称したが、89年に互いに独立した湖であることが確認されて、1909年に現在の呼称となった。湖面の3分の2はコンゴ民主共和国領内にあり、アルベール国立公園の一部をなし、ウガンダ領内の部分はルウェンゾリ(旧クイーン・エリザベス)国立公園に属する。

[堀 信行

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エドワード湖」の意味・わかりやすい解説

エドワード湖
エドワードこ
Lake Edward

ウガンダとコンゴ民主共和国の国境にある湖。グレートリフトバレーに位置。面積約 2150km2。長さ約 77km。幅約 41km。水深約 110m。水面標高約 912m。 19世紀の探検時代には北方のアルバート湖 (現モブツセセセコ湖) と一緒にされ,アルバート=エドワード湖と呼ばれていたこともあるが,1888~89年に H.スタンレーが,別々の湖であることを発見。北東方にあるジョージ湖とカジンガ水道で結ばれ,セムリキ川によってモブツセセセコ湖に排水する。多種多様な鳥類の生息地として知られ,コンゴ民主共和国側ではビルンガ国立公園,ウガンダ側ではルウェンゾリ国立公園の一部となっている。

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