イフワーン・アッサファー(読み)イフワーンアッサファー

百科事典マイペディア の解説

イフワーン・アッサファー

アラビア語で〈純粋な兄弟たち〉〈純血兄弟団〉の意。10世紀にイラクバスラ本拠として活動したイスマーイール派秘密結社の称。同派教義新プラトン主義的ギリシア哲学の総合を図った《ラサーイル・イフワーン・アッサファー》なる大部な百科全書的論考を残し,その影響西方世界(たとえばダンテ)にも及んでいる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

イフワーン・アッサファー
Ikhwān al-Ṣafā'

「清浄な仲間」の意。 10世紀後半ブワイフ朝下のバスラで結成されたシーア派宗教哲学者の秘密結社的な政治団体知識浄化による魂の救済を推し進める目的で,新プラトン主義やスーフィズムを折衷した内容の論文集『ラサーイル』 Rasā'ilを残した。この書はイスマーイール派などに影響を与えている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス の解説

イフワーン・アッサファー

10世紀頃のイラクで結成されたイスラム教シーア派の宗教哲学者による秘密結社。アラビア語で“純粋な兄弟たち”の意。論文集「ラサーイル・イフワーン・アッサファー」を残した。「純潔兄弟団」ともする。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android