イソチオシアン酸アリル(読み)イソチオシアンサンアリル

化学辞典 第2版 「イソチオシアン酸アリル」の解説

イソチオシアン酸アリル
イソチオシアンサンアリル
allyl isothiocyanate

C4H5NS(99.15).CH2=CHCH2N=C=S.天然のカラシ油の主成分であり,タマネギ辛味の成分でもある.p-トルエンスルホン酸アリルエステルにチオシアン酸カリウムを作用させると得られる.一般には,塩化アリルチオシアン酸カリウムより合成されるチオシアン酸アリルの転位反応により得られる.凝固点-80 ℃,沸点152 ℃.1.015.1.526.水に難溶,有機溶媒に易溶.活性なイソチオシアナート基(-N=C=S)をもつので,各種の求核剤と反応する.アンモニアを付加すると,チオ尿素誘導体となる.調味料防腐剤として広く利用され,医薬品にも使用される.LD50 339 mg/kg(ラット経口).[CAS 57-06-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「イソチオシアン酸アリル」の解説

イソチオシアン酸アリル

 →アリルイソチオシアネート

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android