ずぶずぶ

精選版 日本国語大辞典 「ずぶずぶ」の意味・読み・例文・類語

ずぶ‐ずぶ

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる。「づぶづぶ」とも表記した)
① 水やどろ沼などに沈みこむさまを表わす語。
※虎寛本狂言・丼礑(室町末‐近世初)「ヱイヱイヤットナ。どんぶり。づぶづぶづぶ。をを、其当りは深さうな」
※田舎教師(1909)〈田山花袋〉一二「昨日の雨に路の悪くなってゐるところがあった。低い駒下駄はズブズブ入った」
② 柔らかいものを、さし貫いたり切ったりくずしたりするさまを表わす語。
※日蓮遺文‐崇峻天皇御書(1277)「猪の子の眼をづぶづぶとささせ給て」
③ 酔いつぶれるさま、泥酔したさまを表わす語。
浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上「づぶづぶ酔うた足本見とがめられては猶わる口とたぐり」
[2] 〘形動〙
① 雨などに濡れとおるさま。
判任官の子(1936)〈十和田操〉一「目がさめてお尻の廻りが湯につかってゐるやうに、ずぶずぶになってゐた」
② ひどく酔っているさま。
江戸から東京へ(1924)〈矢田挿雲一一内裏雛になった五瓶ズブズブに酔っ払ひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ずぶずぶ」の意味・読み・例文・類語

ずぶ‐ずぶ

[副]
水や泥などに深く沈むさま。「足が雪の中にずぶずぶ(と)めり込む」
柔らかい物の中へ深く突き入るさま。「針をずぶずぶ(と)刺す」
ひどく酔っているさま。
「―酔うた足もと見とがめられては」〈浄・寿の門松
[形動]
水分をたっぷり吸い込んでいるさま。「ぬれてずぶずぶな(の)ズック靴
悪事私利のために強く結びついているさま。「議員が大企業とずぶずぶ関係にある」
アクセントブズブ、はズブズブ
[類語]1ずぶりぐっしょりびしょびしょ・びしゃびしゃ・びちゃびちゃぐしょぐしょびっしょりしっぽりしとどぐちょぐちょぐしゃぐしゃぐじゃぐじゃぐちゃぐちゃびしょ濡れぐしょ濡れずぶ濡れ濡れ鼠/(2癒着馴れ合い

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